さわごと

備忘録。日々のことをつらつらと・・・

うちのカレー蕎麦は辛いですよ

初めて入った蕎麦屋で、冒頭の台詞を言われた…

台東区今戸2丁目にある「吉野屋」さん。
店名だけ見ると一瞬牛丼屋と思いがちだが、一字違い。
此処はどこにでもありそうなお蕎麦屋さんである。
余談だがその昔、「銀座ヨシノヤ」という靴屋の仕事をしていた。靴の仕事には縁のない知人に「銀座ヨシノヤの靴を作ってます」との話をしたら「牛丼を作った後、残った革で靴を作ってるんですね」と真顔で言われたことがある。衝撃的だった…
本題に戻るw

蕎麦の「吉野屋」さんに初めて行った時のこと。
お腹の調子が悪く食欲もなかったお昼時、温かいうどんでも食べようと思いこの店に入った。
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暖簾をくぐる瞬間から立ち込めるカレーと出汁の匂い。店内はカレー蕎麦を食べる客でほぼ満席だ。
もちろん専門店ではない。普通の蕎麦屋同様、豊富なメニューが揃っているのにも関わらずだ。

つられて私も頼んでしまった「カレー蕎麦」
と同時に女将さんから言われたのが件の台詞である。

自他共に認めるカレー好き、そして辛いもの好きだからね。
お腹の調子は心配だけど大した辛さではないだろうと油断していたのだが…

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熱々でとろみが付いたカレー出汁は、風味だけではないスパイシーさが際立つ。
後からピリピリと襲ってくる辛さは、中途半端ではないハッキリとした「辛口」だった。
熱くて辛いのに箸が止まらない…先ほどまで調子悪かった私のお腹が、スパイスを投入され喜んでいる。

辛さ対策もあってのことだろう、テーブル上には入れ放題のネギ、揚げ玉と共に麦茶が置いてあり、なくなれば直ぐに補充してくれる。ありがたい。
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もちろん、御飯との相性も悪い訳がない。
半ライスは必須であろう。小さな漬物も付いてくる。
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このレンゲを見るとお店の歴史を感じる。
以前は御主人と女将さんの二人で切り盛りしていたが、最近は女将さんだけを見る日が多くなってきた。
あの時のような賑わいも少しずつ薄れ、時の流れを寂しく思う。

気丈な女将さんが守り続けるスパイシーカレー蕎麦、なるべく長く食べ続けていたいと願う。